結局、本は一冊も捨てていない。
捨てたい本は、読みたい人がいるなら、差し上げようと決めた。
そのために確保するための場所をキープしなければならない。
仕事場は収納に恵まれているので、段ボール箱にしまっておこうと思う。
人と物との適正配分。
自分が落ち着く部屋の感じ。
自分と他人との関係。
自分と自分との関係。
物は確かに人を豊かにしてくれる力があるので、選択がむずかしい。
少々、うるさいくらい物がある感じが落ち着く日もある。
仕事場みたいに何もない空間も好きだが、
雑然とした物にもいやされる。
いま部屋のクローゼットは、お気に入りの洋服でいっぱいで、
ストールやらスカーフやら、いっぱいどころかパンパンで、
いずれもときめくものばかりだから、人にはあげられない。
わたしが欲しいのは、ストイックさとけだるさの両方なのかもしれない。
美は乱調にあり。