心をラクにする読書 1

 

 

ヨーガをやっています。

始めてからちょうど一年が経ちます。

体が随分、変わりました。それに伴って性格も、変わりつつあります。

考え方や価値観が変わるようなひらめきが、落ちてくるのです。

頭でわかるというよりも体でわかる感じ。まさに腑に落ちるという感覚です。

最近は、知性は頭ではなく、体に備わっているのだと思うようになりました。

 

そんな事を考えるきっかけになった本がありました。

 

『骨盤にきく』という本です。

著者は整体師の片山洋次郎さんという方。

この本を読んだきっかけは、野口整体というものに興味がわいて、とりわけ「体癖」というものを知りたかったからでした。

 

体にはパターンがあるらしい。

で、自分はどんなパターンに属しているのか。

知りたかったのですね。

この本を読むと、そういう事がわかっていくのですが、面白かったのは性格というものも、遺伝や環境も勿論あるけれど、体質とか体の作りに依っているという考え方がとても新鮮だったのでした。

体質はもとより、たとえば貧乏ゆすりをする時の体の動きとか、そんな観点から自分の内面の謎解きが始まるのですよ。

体の○○が××だからそういう人は、転職しがちだ、とかね。

面白いと思いませんか?

 

この本を読んだのは、自分がどういう風に生きていったらいいのかわからなかった時で、何がしかのヒントというか、道しるべのようなものが得たかったのですね。

今から5、6年くらい前の事です。

 

いまぱらぱらめくってみると、たとえば依存症について、こう書いてあります。

原因は、骨盤底部の縮み。

「興奮と快楽に依存する傾向は、対人関係においてもあらわれやすい。」

まさに自分がそうでしたね。

この人だ!と思うと一途に突っ走るけれど、しばらくすると何か物足りない感じがする。

 

恋愛はカンペキにそういう傾向にありましたし、好きな事もそう。

元来、熱しやすく冷めやすい直情型のタイプです。何でもすぐに飽きるので身に付かない。

そんな自分がとてもイヤでコンプレックスでした。

しかしそれは体質のせいだったのであれば、自分のせいではないので、ちょっとホッとした。

そんな記憶が蘇りました。

 

しかし、出来ない理由がわかっても、改善されなければ意味がないわけで、もう少しましな人間になるのは、何をどうしたらいいのか、そもそも何をめざしたらいいんだろうかとか、わからないとらちがあかないわけで、当時はもやもやもやもやしていました。

 

それから数年たって、ヨーガにめぐりあえた今。

少なくとも私の依存症的体質は、この一年で改善に向かっているように思います。

対人関係も変わりました。

冷静に距離をもって人を見られるようになりました。

オールオワナッシングの極端な性格も、弱まってきたように思います。

ヨーガによって、骨盤底部の縮みが改善されたのでしょう。

 

体がひっぱっていく力はとても大きいものです。

そんな体の神秘に興味のある方は、片山洋次郎さんの本はおすすめです。

何冊も出ていますのでAmazonとかで調べてみるとよいかと思います。

それとヨーガですね。

何の本に書いてあったか忘れてしまったのですが、骨盤とはそもそも体のエネルギーセンターであって、骨盤を外側から調節する事は出来ないのだそうですが、唯一、ヨーガだけが骨盤を整える事が出来る、というような事が書いてありました。

 

片山さんの本は、人それぞれ独特のゆがみというものを持っていて、それを正すのではなく、きちんと自分のゆがみを生きろ、というメッセージがあるのが、いいです。

10人いたらそのうちの9人が好きになるような人は、わたしはあまり魅力を感じないのですよね。

 

人生はあっという間です。

色んな本を読んだり、体を動かしたり、そんな事をしていると、色んな「私」に遭遇出来るので、面白いですよ。