食べもの変えたら、人生変わった 5

 

 

自己流マクロで始めた玄米・菜食生活でしたが、玄米と野菜を食べていれば大丈夫そうであるという確信が生まれてからは、マクロ以外でも野菜料理であれば積極的に取り入れるようになりました。

 

精進料理の本をめくると、がんもどき、なんかが出ています。

作り方を見るとそれほど難しくはありません。やっぱり手作りは美味しそうです。

おやつも、かるかんまんじゅうだったら、ベジの材料で出来ます!

そういえばインドはベジタリアンの国のはずだから、インドのカレーなんかもお野菜や豆で色んなものが作れるはず!

ニョッキならバターや卵を使わなくても、ベジの材料でも出来るから、イタリアンでも作れるお料理はいっぱいありそう!

ナッツやきのこやハーブを使った玄米のサラダ仕立てなんていうのも、なんだか、スタイリスティックでカッコいい!

 

と、俄然、料理のやる気が高まりました。

だってね、食べものでうつが治りそうなのですよ。

しかも、それがおいしいご飯なのですから。

植物性の素材だけで作るベジのお料理やお野菜のお料理は、使う素材に制約はあるけれど、とても広がりのある豊かな世界であることを知りました。

 

ちなみに私が野菜料理に夢中になったのは、この制約があればこそ、でした。

スープを作るとして、もう少し味にこくを持たせたいと思ったら、たとえばベーコンを使ったりするのが、一般的かと思います。

ですが、そのワザが、野菜料理には使えないのですよね。

バターもないですし、生クリームもありません。

だったらどうやって味を豊かにするか。

だしのコクを足すために、ガーリックときのこをソテーしたものを加えたり、ドライトマトを使ったり。ハーブをアクセントにしたり、素材と相性の良さそうなスパイスを使って香りを膨らませて味に厚みをつけるとか、工夫する面白さがそこにあったのですよね。

そこにハマって行ったのです。

 

それが野菜料理のおもしろさ、でした。

ストレートにはいかないところが、ちょっと天の邪鬼な人なんて、野菜料理は合うんじゃないかと思います。

ハーブやスパイスも効かせ方がキマると、料理の映え方は格段によくなるのですよね。

 

さて、玄米の話に戻りますが、主食を変えて、一番変化したのは、食の嗜好でした。

たとえば主食が玄米であれば、お刺身なんて、ぜったい、合わないですよね。

白米です。

そして、白いご飯だと、たとえばかぼちゃの煮物なんかは、みりんやお砂糖を使って甘辛く仕上げた方が合うでしょう。

でも玄米だと、甘い味付けのおかずって合わないのですよね。

お漬け物のたくわんも梅干しも、まったく甘みの加わっていない昔ながらのワイルドな味の方がしっくりきます。

ピクルスも甘くないピクルスの方がおいしく感じられる。

全体に、しゃきっとした味が合うのですよね。

スイーツも、ショートケーキやシュークリームみたいなふわふわのお菓子より、スパイスが効いてナッツがごろごろ入った焼き菓子なんかを好むようになりました。

 

たぶん、体がナチュラルなものを欲していたのでしょう。

それは、玄米と野菜の食事をするようになってから気がついたことであって、足りなかったものが補われることで、自然な方向に向かって体が少しずつ整っていったような気がします。

 

自然治癒力が高まるというのは、そういう事なのかもしれません。今から思えばですが。

そしてうつの状態も変化して行きました。

でもそれも、一直線に良くなるというわけでもなく、紆余曲折はあるのですが。